石垣島でエギを手作りするおジイのこだわりは、もはや伝説レベル!

12月に石垣島を訪問いたときに気になる看板を目にしました。民家の軒先に「エギ売ります!」

今度石垣に行く際はぜひ覗いてみよう。その機会は一ヶ月も経たないうちにやってきました。近くの食堂で朝食を済ませ、このあたりにイカ釣り用のエギを作っているお店ありませんか?と聞いてみると、すぐご近所とのこと。食後の運動も兼ね、生ぬるい風に当たりながら車通りの少ない通りを下ります。すると見覚えのある看板が!

引き戸を開けると流れてきたのは大音量の英語。ん、ラジオ?どうやらNHKかなにかのテレビプログラムだったようです。作務衣風の和服に首にはマフラーを巻いたおジイが目の前に飛び込むエギとともに出迎えてくれました。僕は誰かにエギ釣りを教えてもらったわけでもなく、その良し悪しもわからぬド素人です。ゆえにおジイのお話しは非常に興味深いものでした。エギというと一般的なのはカラフルなクロスをまとっていますが、おジイが作るのは無垢の木で塗装も施されていません。製造工程の途中なのか?

壁に掛けられた無数のエギを眺めながらお話しを聞きます。「いまはイカは釣れないでしょう。一番難しい季節さねー」と切り出したおジイ。方言が強いこともありすべてを理解することはできませんでしたが、かいつまんで書くと、要はスポーニングシーズンに入ってしまったためにセレクティブになっているようです。だから狙うならモグサ(って言ってたかな)の生えてるところがいい、そこに卵を生むからと教えてくれました。ずらりと並んだこれらのエギは完成品であり、木材こそが釣れる秘密のようです。

腹部にはひとつひとつ名前のようなものが記されています。これは木材の種類と採取した場所を示すとのことで、その場所はおジイにしかわからない暗号とか。木にこだわる理由のひとつは競技で5種の木しか使ってはいけないレギュレーションがあること、もうひとつは木材のもつ光沢とのこと。木の種類もいくつか教えてもらったけど、聞いたことのないものばかりでした。

たとえばこの2種類のエギは異なる木材でできています。ひとつは夜、それも月の光がないとき用、もうひとつは朝夕まずめのローライト時にいいようです。「見た目では変わらんさね~」。だけど実際に海に入れるとその輝きの違いは歴然らしいです。経験から導き出されたおジイのロジックから削り出されたんですね。おジイの話を聞いてると故チャーリー・ブリューワーのことを思い出しました。

もちろん購入もできます。上の細いのが1,000円で下が2,000円。その価格設定にも驚かされました。1,000円のほうはスイムテストを終えたもので2,000円のほうは実際にイカを釣った、まさにお墨付きモデルなんです。そのテスト方法も独特で、同時に2つのエギをリグって釣れた方をもとにデータを取り、この光量ではこれ、この暗さならこれといった具合に絞っていくと同時にアップグレードしていくようです。アラバマリグに無塗装のミノーを付けてどれにバイトが集中するかテストしているようなことかな?木の種類によって必ず当たるほうがあると言ってました。

こちらの大きいエギはアカイカ用。ヒートン打ち込んでフックを交換したらS字系のギルベイトになりそうw

使う道具はいたってシンプル。正確に聞き取ることはできなかったのですが、昔はオモリも自作していたようですが鉛の加工ができなくなり最近は外注しているようなことを言ってました。

購入したエギはチラシで作った袋に入れてくれました。帰り際にいただいた名刺には『白烏賊釣具(木餌木)制作卸小売販売店』と書かれていました。石垣島の中心地から車で10分ほど走った登野城にあります。おジイの名は新城正雄さん。住所の掲載もOKとのことなので、石垣島に訪れた際はぜひ立ち寄ってみてください。


沖縄県石垣島市字登野城573

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